曜変天目茶碗 3碗コンプリート記録
10連休は関西方面に足を延ばし曜変天目茶碗ツアーをしていました。
4月には静嘉堂文庫にて、稲葉天目をすでに鑑賞済みです↓
残りの2碗については、奈良国立博物館とMIHO MUSEUM での鑑賞となりました。
【奈良国立博物館】
展示の豪華さ解説の量はこちらが一番でした。日本にある曜変天目茶碗の解説はもちろん、例えば、最近、中国で見つかった「欠けた」茶碗についての説明もあったりします。
展示室の真ん中をドーンと区切って、茶碗のためのスペースとしていました。
壁は黒色で周りから光を極力入れないような仕組みで、展示ケースの中にライトがありました。記憶がおぼろげですが、展示ケース全体を照らす上からのライトの明かりと4角から内側に向けて照らすライトの明かりで天目茶碗の煌めきを鑑賞するスタイルでした。昼頃に奈良についたのですが、待ち時間は30分で、鑑賞時間は2~3分ほど。四方をぐるりと一周見終わったら、展示スペースから退出するという流れでした。
何回も見たい人には日中に行くのは向かないかもしれません。目が良い人なら、人垣の合間から見ることもできます。
ガラスで区切られた展示のショーケースの最前列は並んでいている人が優先で、警備員のおじさまがずるできないように(退出方向から、最前列に割り込みできないように)人を整理していました。
他の藤田美術館の所蔵物も見応えがありました。
特に玄奘三蔵絵が気に入りました。
奈良国立博物館は所蔵物が多かったので、3時間ほど滞在しました。全部の解説を読んだり鑑賞したりするには1日では足りないかもしれません。初訪問でしたがまた行きたいですね。
茶碗の感想
茶碗に天の川の様な筋がある煌めきが特長的な碗だな、というのが印象です。丸い泡沫の様な模様も稲葉天目に比較すると小さいイメージです。稲葉天目は光の角度によっては、赤色の輝きを見ることもできるのですが、こちらは瑠璃色から白色までの色の輝きでした。碗の外側も星空のように点々とうっすら曜変の模様が見えます。
夏の夜空のような茶碗でした。
【MIHO MUSEUM】
大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋(はそうあい) – MIHO MUSEUM
今回のメインはこちら!
展示の解説に書いてありましたが、数十年に一度しか人目に触れる展示はないようです。これを逃したら次はない…千載一遇のチャンス!ということで絶対に行きたいと楽しみにしていました。実際に自分の目で見られてよかったです。
展示スペースは美術館の奥の奥のスペースでした。並び時間はこちらも30分、そして明確に1分間でご鑑賞ください!と係員の方にアナウンスされます。もっとも短い鑑賞タイムでした。しかも人越しに見るのもできないので何回も見たい方はならび直す必要があります。
天目茶碗の感想
泡沫ような模様が一番小さく煌めきは控えめです。夜の星空というより、星雲を見ているような模様でした。輝きが少ない分、質素な感じでした。先の2碗に比べると落ち着いた印象です。あまりよく見られなかったのが残念です。次に公開されるのはいつになるのだろう...。
まとめ
- とにかくずっと茶碗を眺めたい人向け→静嘉堂文庫
- 滅多に見られない茶碗を見たい人向け→MIHO MUSEUM
- 茶碗の学術的な解説もしっかり見たい人向け→奈良国立博物館
という感じかもしれません。器の中の宇宙を見たい方、是非訪れて見てください。ずっと日本で守られてきた至宝を見られるのは幸せなことです。
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